心の動き

つらい、苦しいと思っている中、希望の光と思われる人を見つける。

この人は今までとは違うかも、この人は今度こそ私のことをわかってくれるかもと思い込み、その人が自分を完全に理解してくれる世界に思いを馳せ、むくむくと妄想を膨らませて宇宙までトリップすることもしばしば。

その人が上司ならば褒められる為に努力して、仕事も精いっぱい頑張る。(立場が上の人を神格化する傾向にある)

ある程度仲良くなると気が付くのは、当然私はこの人の一番じゃないということ。

結局は他人であり、それ以上でもそれ以下でもないということ。

私の人生の理解者でも何でもないということ。

私に優しい人はみんなに優しい人であるということ。

無条件の承認を求めるべき相手はもちろん上司なわけがなく、友人でも、恋人でもない。

子供の時に満たされるべきだった器が空っぽで、それを埋めてくれる人を探し続けてもそんな人は存在しない。あぁ~やっぱり自分で自分を認めてあげるしかないとか、そういう感じ?

今度こそ、どこかの誰かに楽にしてもらうはずだったのに。

描いていた妄想ストーリーが崩れ落ちる。

勝手に跳ね上がっていた期待値がマイナスまで振り切れて、一人で静かに傷つく。

イヤホンをつける。

「真の敵は己の中にこそありにけり」

推しがそう歌う。